顧客管理力を引き上げ、業務の無駄を大幅に削減
富士フイルムグローバルグラフィックシステムズが販売した機器やソフトウェアの保守サービスを担う富士フイルムGSテクノ。定期メンテナンスや技術サポートと同時に、Webサイト「FFGS サポートタウン」を通じて製品購入者に情報を提供する。 しかし使い勝手などの理由からリニューアルに踏み切る。
これまで抱えていた課題
- IT リテラシーの高い人しかWebサイトを運用できなかった
- ユーザーインターフェイスが使いにくく、操作しづらかった
- 1IDに1製品しか紐づけられないため、複数製品を購入した顧客に複数のIDが発行されていた
infoCMS導入による効果
- Webサイトのユーザービリティが向上した
- 管理手法が標準化され、スキルのない社員でも運用できる
- Webサイト内の検索機能が向上した
- 関心の高い情報を上位に配置できるようにしたことで、ユーザーからの問い合わせ件数の減少に貢献している
顧客情報を整理し、サポート業務の効率化を推進
富士フイルムGSテクノが運用するWebサイト「FFGSサポートタウン」は、同社の関連会社が販売する機器やソフトウェアを購入した顧客向けの情報を提供する役割を担う。アップデートの予定や修正パッチの配布時期、不具合発生時の対応状況など、顧客にとって大事な情報が主なコンテンツとなる。
富士フイルムGS テクノ株式会社 写真こうしたWebサイトの特性上、リニューアルするといっても、単なる見栄えを変えるだけでは顧客ニーズを満たせない。「いくつかの制作会社に相談したものの、当社の業務やWebサイトの特性を理解した上での提案は必ずしも多くなかったです」(カスタマーサポート本部 東日本カスタマーサポート部 担当部長 兼務 システムサポートグループグループ長宮崎真介氏)。これまでのWebサイト運用には専門的な知識が求められたため、コンテンツの更新などを担うスタッフは限られていた。ユーザーインターフェイスも使いにくく、保守サービスという自社の基幹事業に関わる情報提供も不十分だったという。
ユーザービリティ改善で運用を効率化、DB改修により顧客管理も容易に
インフォネットの「infoCMS」を導入した理由はさまざまだが、中でも「使いにくかった操作性を改善できたのが大きいですね」(宮崎氏)。これまでの環境はユーザービリティが低く、サイトの柔軟な運用が阻害されていた。
顧客の管理が容易になる点も理由の1つだ。「これまではシステムの仕様上、顧客のアカウント1つにつき、機器やソフトウェアなどの製品を1つしか紐づけられませんでした。例えば2つ以上の複数製品を購入した顧客の場合、製品ごとにアカウントを発行しなければならず、Webサイトを訪れる顧客は、製品ごとにログインし直す必要がありました」(カスタマーサポート本部 東日本カスタマーサポート部システムサポートグループ 小俣孝文氏)。
infoCMS移行後は、こうした煩わしさを解消。infoCMSのデータベースをカスタマイズし、顧客のアカウント1つに対し、複数の機器やソフトウェアなどの製品を紐づけられるようにした。現在はCRMシステムに蓄積する顧客情報を整理し、顧客の製品購入やサポート更新などの情報をinfoCRMのデータベースに簡易な操作で追記できるようにする作業を進めている。異なるデータベースの情報を連携させることで、Webサイトの利便性をさらに高める考えだ。「インフォネットから丁寧に回答してもらい、課題を1つずつ解消しています。CMS移行直後は分からない点が多くなりがちだが、こうしたサポートによって大きな問題なくWebサイトを運用しています」(小俣氏)。
検索機能強化と新着情報表示により問い合わせが減って業務効率UP
infoCMS移行に伴い、検索精度も高まった。具体的には、製品やサポートに関連する単語を検索用ワードとしてページ上に埋め込んで表示させたところ、顧客が必要とする情報をヒットしやすくなったという。そのほか、複数のキーワードを使って検索する「AND検索」にも対応した。「顧客にとって必要な情報へスムーズにたどり着けるようになったのはリニューアル効果と言えるでしょう」(宮崎氏)。
トップページに新着情報を表示させることで、顧客からの問い合わせが減り、サポートの作業負荷も軽減した。例えば、ソフトウェアのアップデート後に動作検証を終えるまでの日にちを明示したり、特定のパッチを適用しないよう注意喚起したりすることで、アップデートに関する問い合わせは「まったくなくなりました」(宮崎氏)という。
今後は英語ページの開設を検討中だ。グループの関連会社が海外拠点を構える中、情報の多言語化に踏み切ることでサポートグローバルで支えられるようにする。
infoCMSとCRMシステムの顧客データを連携するイメージ
ユーザー企業紹介
富士フイルムGSテクノ株式会社
事業内容 |
製版、印刷、プリント基板関連機器の設置、調整、試運転、保守、点検など |
2004年、富士フイルムグラフィックシステムズのサービス事業を分社化して設立。製版、印刷、プリント基盤関連機器の設置や調整、保守などのほか、データ検証や導入トレーニングといったシステム運用もサポートする
ご担当者様の声
カスタマーサポート本部 東日本カスタマーサポート部 担当部長 兼務 システムサポートグループ グループ長 宮崎 真介氏(右) システムサポートグループ 小俣 孝文氏(左)
インフォネットのサポート体制に助かっています。分からないことを電話で説明するのは難しいのですが、こちらの立場になって分かりやすく解説してくれますね。
※文中の記述はインタビュー当時の内容です。